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2023.11.02地質調査・ボーリング調査とは?千葉県の専門業者が徹底解説

地質調査とは、土地の地盤強度や、土質などを調べる調査であり、その中の一つとして「ボーリング調査」があります。

ボーリング調査は、地盤を深く掘削し、土質や地層の特性を具体的に知るための方法です。
利用方法は多岐に渡り、鉱物資源の調査や防災のための調査、そして住宅の建設前の地盤安全確認などで利用されています。
住宅を建てる際に必ず行わなくてはならないというのは、一度は聞いたことがあるという方もいるのではないでしょうか。
しかし、全体的には地質調査やボーリング調査という言葉に馴染みのある方は少なく、「具体的にどのような調査であるのか」知らない方も多いです。
そこで、この記事では、地盤調査の概要や必要性、ボーリング調査やそれを実施する地質調査技士について詳しく解説していきます。
地盤調査を検討している方は、この記事を参考にしてみてください。

地質調査とは

地質調査とは、ボーリング調査などで土を採取するなどして、調査したい土地の地質や土質、基礎地盤などの強度や質などを調査することです。
例えば、建物を建築する前に地盤の強度などを調べる地盤調査や、地すべりなどの災害が起きる危険性がわかるハザードマップの作成のための調査などで利用されています。
他にも地質調査にはさまざまなものがありますが、私たちの生活に密接にかかわる調査も少なくありません。

地質調査の目的

地質調査の目的は、大きく3つの分野に分かれます。
代表的なのが住宅やインフラなどの建設事業のための地質調査です。
ここでは、地質調査の3つの目的について解説します。

学術的分野

地質調査の目的のひとつが地質や地層を調査して、地震予知や地球環境の変化などを調査する学術的分野です。
例えば、活断層を調べる地質調査が学術的分野に分類されます。
国や大学などからの依頼であることが多く、地震大国である日本において重要な調査です。

資源開発分野

資源的分野とは、石炭や石油、地熱、鉱物資源などの地下資源を開発するために行う調査のことです。
地質調査が日本で広まり始めた1900年~1955年までは、主に石炭などの地下資源を開発するための調査が頻繁に行われていましたが、現在は少なくなっています。
しかし、地熱発電のための地質調査は、建設事業の分野ほどではないにしろ、現在でも行われています。

建設事業分野

建設事業分野とは、住宅やインフラなどの建設事業のための調査です。
1955年以降、建設事業分野の調査が占める割合が増えていき、現在では全体の約9割を占めていると言われています。
その中でも、土地の地盤の強度を調べて住宅が傾く危険性があるのかを判断する、地盤調査の実施数は飛び抜けているのが現状です。
地盤調査は、「建築基準法施行令第38条」によって義務付けられており、家を立てる際は必ず行わなければならないことを覚えておきましょう。

地質調査の必要性

地質調査は私たちの生活の安全を守るために、必要不可欠な調査です。
例えば、建物を建てる際は、地震によって建物が傾く危険性などを把握するために、地盤を調べる地質調査が「建築基準法施行令第38条」によって義務付けられています。
また、トンネルや橋などのインフラを修繕するためや、土砂災害の危険性を把握するためにも地質調査は使われており、自然災害から私たちの生活を守るために重要な調査です。
地質調査によって軽減されるリスクについて詳しく解説するので、内容を理解して地質調査を依頼するようにしてください。

不同沈下が発生するリスクを軽減できる

地質調査を行うことで、地盤が歪み発生する不同沈下のリスクを軽減できます。
地盤の強度が不足している原因や、腐植土層があるなどの不同沈下が起きる原因を把握できるためです。
仮に不同沈下が発生すると、建物が傾き、壁にひびが入るなどの様々な不具合が出てしまいます。
最悪のケースでは、引っ越す事態になってしまうため、地質調査はないがしろにしてはいけません。
ちなみに、地質調査を行って地盤に問題がある場合は、地盤改良工事が必要になります。
地盤改良工事を行うことで、不同沈下が発生するリスクを大きく軽減できるため、地質調査の結果、問題がある場合は、地盤改良工事を行うようにしましょう。

地震によって家が傾くリスクを軽減できる

地質調査を行うことで、調査した土地の地盤の強度が把握できるため、地震によって家が傾くリスクを軽減できます。
一方で、仮に地盤調査が不十分で地盤改良などの適切な対策ができていない場合、建物が傾き損傷したり倒壊したりする危険性は非常に高いです。
特に、田んぼだった土地に家を建てる場合は、地盤が緩い可能性があるため、地盤調査を行ってしっかりと対策を施さなければ、家が傾きかねません。
実際、阪神淡路大震災や東日本大地震では、多くの家屋が傾いたり倒壊したりしました こういった地震によって家が傾き損壊するリスクを軽減するためにも、家を建てる際は地盤調査を行うようにしてください。
なお、購入前に検討している土地の地盤が良くないことが分かった場合は、ほかの土地を検討することをおすすめします。

液状化現象によって家が沈むリスクを軽減できる

地質調査を行うことで、液状化現象が起きる可能性がある土地かどうかを判断することが可能です。
仮に液状化現象が発生してしまった場合、家屋が沈んで傾いてしまいかねないため、土地を購入する前に地質調査を行うようにしましょう。
特に、海を埋め立てて作られた土地や過去に液状化現象が起きている土地では、液状化現象が起きる可能性が高いため、注意が必要です。
なお、市区町村やホームページでハザードマップを確認することで、家を建てようしている土地が液状化現象の危険性があるのかどうかの確認もできます。
土地を購入して家を建てようと考えている方は、購入する前にハザードマップを確認して、その土地にどういった危険性があるのかを把握するようにしてください。

土砂災害のリスクを軽減できる

地質調査を行うことで、土砂崩れなどの危険性も把握することが可能です。
実際、土砂災害の危険性のあるエリアを記載したハザードマップの作成にも、地質調査は活用されています。
2021年7月3日に発生した豪雨によって起きた静岡県熱海市の土砂災害後には、政府が土砂災害の危険性を把握するために、全国で地質調査を実施しました。
このため、土地を購入する際は、該当する地域のハザードマップを必ず確認するようにしてください。
事前に土砂災害の危険性があるエリアだとわかることで、その土地に家を建てるのを避けることができ、すでに家がある場合には、大雨になった際に早めに避難するなどして、土砂災害に巻き込まれないための対策が可能です。
このように、地質調査は、土砂災害のリスクを把握するための重要な調査で、重要な役割を果たしています。

インフラの老朽化による事故のリスクを軽減できる

地質調査は、高速道路や橋、トンネルといったインフラの修繕や更新でも重要な役割を果たしています。
調査で地盤の強度が分かることはもちろんですが、調査結果にもとづいたコンサルタント業務、調査結果の情報の蓄積と共有化なども行なっているためです。
こういった業務を行うことで、災害でも損壊しないインフラの建設や修繕が可能になり、メンテナンスを行う際のリスクマネジメントも可能になっています。
このように、地質調査は、インフラの適切な修繕や建設に欠かせない、重要な調査です。

地質調査技士が行うボーリング調査などの方法

地質調査技士が主に行う地質調査には、主に3つの方法があります。
以下の表に3つの調査方法の特徴をまとめました。

調査方法 特徴・利点 デメリット 費用相場
スウェーデン式サウンディング試験 ・地盤調査の中で最も安い
・短時間での調査が可能
・広範囲を概観的に調査するのに適している
・シンプルな装置で行える
・詳細な土質は調べることができない
・大規模な土地の調査には向いていない

5~10万円
表面波探査法  ・地盤調査の精度が高い
・地面の振動を利用して地盤の硬さや厚さ、深部を測定可能
・非破壊調査である
・スウェーデン式サウンディング試験より費用が高い 8~12万円
ボーリング調査 ・深い地盤や硬い地盤も調査可能
・土を採取して土質の状態や水分量、密度などの詳細を調査
・精度の高いデータ取得が可能
・広い土地では費用が増える可能性がある
・作業に時間がかかることがある
15万~30万円

ここでは、地質調査技士が行う上記の3つの調査方法について詳しく解説していくので、依頼する際の参考にしてみてください。

スクリューウエイト試験

スクリューウエイト試験(SWS試験)は、地盤の強度や密度を短時間で判定することを目的とした調査方法です。
特定のツールを地面に螺旋状に打ち込むことで、その抵抗を測定することにより、地盤の特性を推測します。

このスクリューウエイト試験の主なメリットは以下の3つです。
・短時間での調査: 他の調査方法に比べ、調査時間が短く、工期の短縮が期待できる
・コストパフォーマンス: 調査費用が5~10万円と比較的低価格であり、初期投資を抑えることができる
・シンプルな装置: 高度な設備や特別な技術を必要としないため、導入が容易

ただし、以下の2つのデメリットがあります。
・精度の問題: 大規模な土地や複雑な地形に対しては、必ずしも高い精度を持っていないことが指摘されることがある
・詳細な土質情報の欠如: ボーリング調査とは異なり、地盤の詳細な成分や水分量など、具体的な土質の情報を取得することは難しい

このようなデメリットがあるため、地域や地盤の特性によっては、適切な情報を提供できないこともあります。
したがって、地域の地質専門家や建設会社と相談しながら最適な調査方法を選択することが重要です。
ちなみに、一般的な住宅建築においては、スクリューウエイト試験が有効であることが多いですが、液状化や地滑りなどの特定のリスクが考慮される場合、追加の調査が必要となる場合があることも理解しておきましょう。

表面波探査法

表面波探査法は、地震波動を利用した非破壊的な地盤調査技術の一つです。
専用の装置を使用して地表に振動を与え、これが地中を伝わる様子を計測することで、地盤の強度や構造を評価します。
具体的には、レイリー波と呼ばれる地表面に伝わる振動波を解析することで、地中の情報を把握することが可能です。

この表面波探査法のメリットは以下の2つです。
・高い精度: 表面波探査法は、スクリューウエイト試験に比べて詳細なデータが取得可能であり、より精度の高い地盤情報を提供できる
・非破壊的調査: 地中に深く掘り下げることなく、地盤の情報を取得できるため、土地へのダメージが少ない

一方で、以下のデメリットがあります。
・コスト: 高度な技術と専用の機器が必要なため、調査コストはスクリューウエイト試験よりも8~12万円と高価
・調査範囲の制限: 大規模な土地や深い地盤の情報を取得するのは難しい

このような特徴があるため、マンションや商業施設など、大規模な建築物を建設する前の初期調査としては向いていません。
ただし、一般的な住宅や小規模な建築物の場合は、表面波探査法を採用することで十分な情報が得られる可能性があります。
とはいえ、ボーリング調査の方がより詳細に調べることができるため、建築物を建てる際は専門家と十分に相談し、適切な調査方法を選択しましょう。

ボーリング調査

ボーリング調査は、地盤の深部までの情報を詳細に知るための最も一般的な調査方法の一つです。
特に深い地盤や硬い地盤の特性を知りたい場合や、大規模な建物を建てる際に必要とされるデータを得るために実施されます。

そんなボーリング調査のメリットは以下の3つです。
・高精度: 地盤の深部まで直接掘削し、土を採取するため、土質の状態や地下水の存在を非常に正確に知ることができる
・詳細な情報: 地盤の各層の土質や含水量、強度などの詳細な情報を得られるため、より正確な基礎設計や地盤改良の判断が可能
・高い適応性: 硬い地盤や深い地盤でも調査が可能

一方で、以下のデメリットがあります。
・費用が高い: 専用の機械や技術者が必要なため、調査の単価が高くなることがある
・広いスペースが必要: 大型の機械を使用するため、広いスペースが必要です。一般的な住宅地では、実施が難しい場合がある

このように、ボーリング調査は地盤の深部の情報を詳細に知るための確実な方法です。
しかし、そのやり方や費用、必要なスペースを考慮すると、プロジェクトの規模や目的によっては、他の調査方法を選択することも考えられるので、建築物を建てる際は専門家と十分に相談し、適切な調査方法を選択しましょう。

なお、ボーリング調査のやり方は以下のとおりです。

1,掘削: 特定の深さまで穴(孔)を掘削します。この掘削により、地盤の深部までの土質や地下水の状態を直接確認することができる
2,標準貫入試験: 掘削した孔に特定の重さのハンマーを落下させ、何回の打撃でハンマーが一定の距離を進むかを計測し、この試験から得られる「値」を利用して、地盤の強度を判定する
3,土の採取: 掘削時に得られる土を採取し、その土質や含水量などの情報を詳しく調査する
4,報告書作成:掘削した土の性状や種類を深さ別に示す柱状図などの報告書にまとめる

上記の方法でボーリング調査を実施します。

地質調査技士試験の概要

前述したように、地質調査技士の資格には3つの部門があり、それぞれ受験資格や試験内容などが異なります。
ここでは、地質調査技士の3つの部門の試験内容について解説していくので、内容をよく確認するようにしてください。
なお、土壌地下水部門は令和4年度以降休止しており、現在受験できません。

現場調査部門

現場調査部門は、地質調査技士の資格の中でも、ボーリング・マシンオペレーターなど、ボーリング調査を行うための機器の操作について特化した資格です。
受験するためには、「ボーリング調査に関する機器を操作した現場経験が5年以上(専門学校の指定課程卒業者は2年以上)必要で、誰でも受験できるわけではありません。
出典:地質調査技士とは? 検定試験 受験資格 登録更新制度 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会

なお、試験内容は以下の表で確認できます。

試験名 概要 科目
筆記試験 四肢択一式問題:80問

 ①社会一般、建設行政、入札・契約制度等の知識
②地質、測量、土木・建設一般等の知識
③現場・専門技術の知識
④調査技術の理解度
⑤管理技法

記述試験  記述式問題:1問または2問 ボーリング作業、工程・安全・品質の管理ボーリング作業、工程・安全・品質の管理
口頭試験 試験と対面式で行う ボーリング調査を行なう上で必要な知識、経験

出典:資格制度のご案内 – 地質調査技士 | 地質関連情報WEB 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会

地質調査技士の現場調査部門に合格するためには、上記の3つの試験に合格する必要があることを知っておきましょう。

現場技術・管理部門

現場技術・管理部門は、地質調査技士の資格の中でも、地質調査に関する管理業務や物理探査、土質試験などの計測業務について特化した資格です。
受験するためには、5年または8年以上(大学や工業高等専門学校(5年課程)で環境・地質・土木等の課程卒業者は3年以上)の実務経験が必要になります。
出典:地質調査技士とは? 検定試験 受験資格 登録更新制度 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会

なお、試験内容は以下の表で確認できます。

試験名 概要 科目
筆記試験 四肢択一式問題:100問 ①社会一般、建設行政、入札・契約制度等の知識
②地質、測量、土木・建設一般等の知識
③現場・専門技術の知識
④調査技術の理解度
⑤解析手法、設計・施工への適用
⑥管理技法
記述試験 記述式問題: 2問 ①倫理綱領に関する問題
②地質調査技術等に関する問題

出典:資格制度のご案内 – 地質調査技士 | 地質関連情報WEB 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会

上記のように、現場技術・管理部門は、口頭試験が実施されませんが、その分必要な知識は多いです。

土壌・地下水汚染部門

土壌・地下水汚染部門は、地質調査技士の資格の中でも、土壌や地下水汚染を調査するための地質調査に関する現場管理や計測業務などについて特化した資格です。
受験するためには、5年または8年以上(大学や工業高等専門学校(5年課程)で環境・地質・土木等の課程卒業者は3年以上)の実務経験が必要になります。

出典:地質調査技士とは? 検定試験 受験資格 登録更新制度 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会

なお、試験内容は以下の表で確認できます。

試験名 概要 科目
筆記試験 四肢択一式問題:100問 ①社会一般、建設行政、入札・契約制度等の知識
②地質、測量、土木・建設一般等の知識
③現場・専門技術の知識
④調査技術の理解度
⑤管理技法
記述試験 記述式問題: 2問 ①倫理綱領に関する問題
②土壌・地下水汚染調査の計画や現場技術、修復技術に関する問題

出典:資格制度のご案内 – 地質調査技士 | 地質関連情報WEB 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会

上記のように、土壌や地下汚染に関する問題を中心に、より深い知識が必要です。

なお、土壌地下水部門は令和4年度以降休止しており、現在受験できません。
しかし、土壌汚染調査の専門資格として国家資格の「土壌汚染調査技術管理者」があります。
この資格の保有している従業員がいる業者も信頼性のある会社といえます。
ちなみに、試験内容を以下の表にまとめたので確認してみてください。

出典:土壌汚染調査技術管理者試験


地質調査技士の仕事内容

地質調査技士の仕事内容には、主に以下の6つの調査業務があります。  住宅やマンションを建てる際の地盤調査  自然災害の危険性を把握する防災のための調査  インフラ建造物の維持管理や修繕のための調査  土壌の状況を把握するための調査  地震予測などの学術目的のために行う調査  地熱開発などの資源開発のために行う調査 ただし、上記のような調査だけでなく、調査した内容を精査し、災害の危険性の把握や、危険性に対する対策案の提案も地質調査技士の業務です。 とはいえ、前述したように地質調査技士の資格には、部門があり、調査会社によっても主要な業務が異なります。 例えば、学術目的や資源開発のための調査は、地質調査の全体の10%しか実施されていないため、これらの調査を行っている会社は少ないです。 このように、地質調査会社によって主要な地質調査の業務内容が異なるため、自身が依頼したい地質調査の内容の実績が豊富な会社に依頼するようにしましょう。

地質調査技士が行う調査方法

地質調査技士が主に行う地質調査には、主に3つの方法があります。
ここでは、地質調査技士が行う調査方法について詳しく解説していくので、参考にしてみてください。

スクリューウエイト試験

スクリューウエイト試験とは、「SWS試験」とも呼ばれ、他の調査方法よりも調査時間が短く安価でできるため、一般住宅において最も多く利用されている調査方法です。
しかし、マンションやアパートといった一般的な住宅よりも規模の大きい土地では、正確性に欠けるといったデメリットもあります。
例えば、スクリューウエイト試験では、地盤の強度の調査は可能ですが、ボーリング調査のように土を採取して調べるわけではないため、詳細な土質などはわかりません。
このように、スクリューウエイト試験にも欠点はありますが、一般的な住宅の調査には十分であるため、家を建てる検討をしている方は、スクリューウエイト試験を検討してみてください。

表面波探査法

表面波探査法は、地面を専用の装置で振動させて振動を計測し、振動の伝わる速度で地盤の強度を判定する調査方法です。
スクリューウエイト試験よりも精度が高いですが、費用も高くなってしまいます。
とはいえ、スクリューウエイト試験よりも、より正確に土地の地盤強度が把握できるので、正確に地盤強度を知りたいという方は検討してみてください。
ちなみに、表面波探査法も、スクリューウエイト試験と同様に大規模な土地の調査には向いていません。
そのため、マンションなどを建てる際は、ボーリング調査を選ぶようにしましょう。

ボーリング調査

ボーリング調査は、深い地盤や硬い地盤も調査でき、主にマンションやインフラ建造物などの大規模な建物を建てる際に実施されている調査方法です。
具体的な調査方法は、機械で穴を堀りながら土を採取し、その穴にハンマーを落下させて地盤の強度や地下水などを調査します。
他の調査方法と違って、土を採取するため、土質の状態まで調べることが可能なのが特徴です。
ただし、他の調査方法よりも費用が高く、広いスペースが必要なため、一般的な住宅でボーリング調査をしようとすると、調査できないケースもあります。

地質調査技士の仕事の流れ

地質調査技士の仕事の流れは、以下になります。

  1. 事前に調査対象の土地の地形や地盤図、古地図などの資料や周辺のエリアについての資料を集めて分析し、情報をまとめる
  2. まとめた情報をもとに実際に現地を歩いて情報の整合性などを確認する
  3.  地表調査や物理探査を行って地質を調べる
  4. ボーリング調査が必要な場合は調査日程を決めて、工事のすけ調整や、調査に必要な人材の手配などを行って調査計画を立てる
  5. ボーリング調査を行って地盤や土のデータやサンプルを採取する
  6. 調べたデータから災害の危険性の把握や建造物を立てる際の設計に問題の有無を確認する
  7. 分析したデータを資料にまとめて報告書を作成する

上記のように、地質調査技士の仕事は現場で調査するだけではありません。
事前の調査や報告書の作成などの事務業務や、調査結果から問題点の指摘、ボーリング調査計画の作成などのマネジメント業務なども行う必要があるため、業務内容は多岐にわたります。
しかも、上記の手順は、あくまでも一例です。 ハザードマップも作成やインフラの修繕など、調査目的や会社によっても手順は異なるので、注意するようにしてください。

まとめ

地質調査は、住宅を地震から守るために必要不可欠な調査です。
調査を行うことで、家が傾いて損傷する危険性や、液状化現象に巻き込まれる危険性を防ぐことができます。
また、土砂崩れの危険性の把握など、防災対策にも地質調査は行われており、私たちの生活を守るためにも重要な存在です。
しかし、地質調査に馴染みのある方は少なく、地質調査について正しく理解できている方はほとんどいません。
そのため、この記事では地質調査の概要や、実施しないことの危険性について解説してきました。
地質調査を依頼するか検討している方は、この記事を参考にしてみてください。

試験名 概要 科目
筆記試験 筆記試験(択一式マークシート方式) ①土壌汚染の調査に関する技術的事項
②土壌汚染の対策並びに汚染土壌の搬出、運搬及び処理に関する技術的事項
③土壌汚染対策法その他環境関係法令に関する事項