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2022.11.29地質調査に関する資格である地質調査技士とは?
受験方法や業務内容も解説

「地質調査技士がどういった仕事なのか知りたい」、「地質調査技士の受験方法を知りたい」
地質調査業界に就職を検討している方の中には、このような疑問を持っている方も少なくありません。

「地質調査技士がどういった仕事なのか知りたい」、「地質調査技士の受験方法を知りたい」
地質調査業界に就職を検討している方の中には、このような疑問を持っている方も少なくありません。

地質調査技士は地盤や地質などの調査をする専門家で重要な仕事ですが、一般的に馴染みのない仕事であるためです。

実際、地質調査技士として就職することに不安を感じている方も少なくありません。

この記事では地質調査技士の業務内容、受験資格について未経験者にもわかるように解説しています。

地質調査技士の仕事に興味を持っている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

地質調査に関する資格である地質調査技士とは?

地質調査技師とは、地質調査で行うボーリング調査などの現場で使用する技術や能力を有していることを表している民間資格です。

建物を建てる際や防災などで地質調査の重要性が増しているうえに、最近では建築だけでなく地下水汚染調査など環境面での需要も高まっているため、将来性のある資格と言えます。

地質調査技士資格保持者の求人も非常に多いため、取っておいて損のない資格です。

地質調査技士の業務内容

実は地質調査技士の業務内容は現場でのボーリング操作や安全管理など現場仕事だけではありません。

事前調査や持ち帰った土の分析、調査したデータをもとに危険性を把握して報告書を作成するなどの事務仕事も多いです。

また、現場の工程管理や現場スタッフへの指示出しなどのマネジメント業務も多く、現場監督のような業務もあります。

ただし、詳しい業務内容は会社によって異なり、ボーリング機器の操作をしない会社や現場仕事が多い会社もあるため、詳しい業務内容が気になる方は就職を検討している企業に問い合わせてみてください。

地質調査技士の仕事の流れ

前項で地質調査技士の業務内容について説明しました。

では、実際にどのような流れで業務を行なっているのでしょうか?

地質調査技士の業務内容の流れは下記のとおりです。

1.地形図や地盤図などの資料から調査地域周辺の情報収集する
2.実際に現地を歩き現地の情報を集め資料との差異を確認する
3.必要な場合は物理探査を行い地質の構造などを調べる
4.ボーリング調査を行う前に現場の安全管理などの工事計画を立てる
5.ボーリング調査を行い地盤や地質のデータをとる
6.建築予定の構造物の設計に必要な数値などを分析してデータを使用して図面や必要な資料にまとめる
7.まとめたデータをもとに危険性などを報告できるように報告書を作成する

ただし、上記の流れはあくまでも一例です。

実際の仕事は会社によって異なるので、参考程度に捉えるようにしてください。

地質調査技士の資格の種類

地質調査技士の資格には、3つの種類があります。

業務内容に大きく関わるため、取得する際は業務に必要な資格を取得することが重要です。

そのためにも、下記で解説している内容をよく理解しておくようにしてください。

ちなみに、地質調査技士の資格試験を受験するには、地質調査における調査や計測業務、現場技術管理業務に関して以下の実務経験が必要です。

学歴 ①.専門課程を専攻し卒業した者 ②.左記以外の理工系課程を専攻し卒業した者 ③.①②以外の者
大学・高等専門学校(専攻科)・専修学校(高度専門士)の学士 3年 5年 6年
短期大学・高等専門学校・専修学校(専門士)の短大士・準学士 5年 7年 8年
高等学校、その他 8年 8年 8年

出典:地質関連情報WEB

実務経験がまったくない方は、地質調査技士の資格試験をいきなり受験することはできないので覚えておくようにしましょう。

現場調査部門

現場調査部門は、ボーリング調査を実施することに特化した資格です。

受験するには、前述した受験資格にくわえて「ボーリング調査の機器を操作した現場経験が5年以上(専門学校の指定課程卒業者は2年以上)」の実務経験が必要になります。

なお、試験内容は以下の表で確認できます。

試験名 概要 科目
筆記試験 マークシート問題:80問 ・社会一般、建設行政等
・入札・契約制度等
・地質、測量、土木
・建築一般の知識など
・地質、測量
・土木・建築一般等
・ボーリング機器
・運搬・仮設
・岩・土の判別分類
・掘進技術
・サンプリング・原位置試験および孔内検層
・法規、渉外、安全管理と工程管理、積算など
記述試験 記述式問題:1問または2問 ボーリング作業、工程・安全・品質の管理など
口頭試験 試験と対面式で行う ・受験願書の記載項目「主な調査対象」で選択した「土質」、「岩盤」を参考に、それぞれの種類に応じて試問を行う

出典:地質関連情報WEB

上記のように、現場調査部門に合格するためには、筆記試験だけでなく口頭試験も必要になります。

現場技術・管理部門

現場技術・管理部門は、地質調査に関する「管理・物理探査・土質試験」などの計測業務に特化した資格です。

現場調査部門と違って特定の業務を行わなくても、地質調査における実務経験があれば受験できます。

なお、試験内容は以下の表で確認することが可能です。

試験名 概要 科目
筆記試験 マークシート問題:100問 ・社会一般、建設行政等
・入札・契約制度等
・地質、測量
・土木・建築一般等
・ボーリング機器
・運搬・仮設
・掘進技術
・サンプリング・原位置試験および孔内検層
・岩・土の判別分類
・土質試験、岩石試験
・物理探査、物理検層
・土壌地下、水汚染調査
・土質・地質解析手法、設計・施工の基礎知識
・法規、渉外、安全管理、工程管理など
記述試験 記述式問題:2問 倫理綱領に関する問題(論述式-必須問題) 1問
地質調査技術等に関する問題(論述式-選択問題)
地質調査全般(土質、岩盤)2問
・土質試験・岩石試験の技術 1問
・物理探査・検層専門の技術 1問
*以上4問のうち1問を選択し解答

出典:地質関連情報WEB

ボーリング調査部門のように口頭試験はないので覚えておきましょう。

土壌・地下水汚染部門

土壌・地下水汚染部門は、土壌や地下水汚染の地質調査に特化した資格です。

現場技術・管理部門と同様に、特定の業務の経験は必要なく、地質調査における実務経験があれば受験できます。

なお、試験内容は以下の表で確認することが可能です。

試験名 概要 科目
筆記試験 マークシート問題:100問 ・社会一般、建設行政等
・入札・契約制度等
・地質、測量
・土木・建築一般等
・ボーリング機器
・運搬・仮設
・掘進技術
・サンプリング・原位置試験および孔内検層
・岩・土の判別分類
・土質試験、岩石試験
・物理探査、物理検層
・土壌地下、水汚染調査
・土質・地質解析手法、設計・施工の基礎知識
・法規、渉外、安全管理、工程管理など
記述試験 記述式問題:2問 ・倫理綱領に関する問題から1問
・土壌や地下水汚染調査の計画や現場技術など修復技術に関する問題から1問(3問のうち1問を選択)

出典:地質関連情報WEB

上記のように、記述試験に関しては土壌や地下汚染に関する専門的な問題が出題されます。

地質調査技士の資格の受験方法

地質調査技士の試験日程や受験料など受験方法について以下の表にまとめました。

項目 内容
願書受付期間 4月上旬~5月中旬
試験日程 7月第2土曜日(年1回)
受験地 札幌・仙台・新潟・東京・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・沖縄
受験料 18,480円(税込)
合格発表日 9月上旬
受験申込・問合せ 一般社団法人全国地質調査業協会連合会
〒101-0047東京都千代田区内神田1-5-13内神田TKビル3F
TEL:03-3518-8873FAX:03-3518-8876

※上記の情報は、2022年11月20日時点の情報です。内容が変更される可能性があります。
出典:地質関連情報WEB

地質調査技士の資格を取得しようと考えている方は上記を参考に申し込むようにしてください。

まとめ

地質調査技師はボーリング調査や地下水調査などの専門家であるため、地質調査において非常に有用な資格です。

求人も多く転職で有利になる資格であるため、受験資格を満たしているのなら地質調査技士の資格を取得しておくことをおすすめします。

この記事では地質調査技士の業務内容、受験資格について解説していますので、地質調査技士の資格取得を検討しているなら、この記事を参考にしてみてください。