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2023.02.17【求人応募を検討している未経験者必見!】
地質(地盤)調査の役割と必要性・重要性を解説

地質(地盤)調査は、自然災害の多い日本では人々の生活を守るために大きな役割を果たしている重要な仕事です。しかし、地質調査(地盤)調査は一般の方には馴染みのない業務であることも事実で、地質(地盤)調査を行う会社の求人に応募しようという方の中にも「地質調査(地盤)調査の必要性・重要性」について理解していない方は少なくありません。

そこで、この記事では地質調査(地盤)調査の仕事が未経験の方の方に向けて、地質調査(地盤)調査の役割と必要性・重要性についてわかりやすく解説します。

地質(地盤)調査を行う会社の求人に応募することを検討している方や、「地質(地盤)調査の会社に採用されたい」と考えている方は、この記事を参考にしてみてください。

地質(地盤)調査の役割

地質(地盤)調査には自然災害の危険性を把握したり、建造物の老朽化によって起きる事故を未然に防いだりするなどの重要な役割があります。

言い換えれば、それだけやり甲斐のある仕事であるため、地質調査(地盤)の仕事に就くことを検討している方は、どのような役割があるのかを把握しておくようにしましょう。

災害危険性の把握

地質(地盤)調査を行い、調査結果を分析することで、調査対象地が「地滑り・液状化・地盤沈下」などの災害に対して脆弱であるかどうかを判断することが可能です。

実際、以下のような用途で利用されています。

●「被災想定区域・避難場所・防災関係施設の位置」などを記載したハザードマップの作成。
●建物を建築する予定の土地に「地盤沈下・液状化現象」などの問題がないかの把握

例えば、地盤沈下しやすい土地に家を建てると、建物が傾いたり倒壊してしまうかもしれません。しかし、建物を建てる前に地盤沈下しやすい土地ということがわかっていると、事前に地盤改良工事を行い、土地の安全性を確保してから建物を建てられます。

このように、地質(地盤)調査で得た情報は、地震や台風などの自然災害から人々の生活を守るために使用されていることを覚えておきましょう。

インフラ安全性の確保

現在の日本では、1960年代以降に作られた橋や高速道路などのインフラ建造物の老朽化が進んでいます。そのため、修繕や更新が必要なインフラ建造物は増加の一途をたどっており、インフラ建造物の修繕や更新のために必要な地質(地盤)調査の需要も増えているのが現状です。

修繕や更新するためには地質(地盤)調査を行い、インフラ建造物が立っている土地の地質や地盤に関する最新のデータを収集し、古いデータを更新する必要があるためです。

古いデータを最新のデータに更新することで、初めて修繕を行う際のリスクマネジメントや地震などの災害にも耐えられる建造物を建築できるようになります。

このように、地質(地盤)調査はインフラの安全性を確保するために大きな役割を果たしていることを理解しておきましょう。

地盤を調べる事による住宅安全性の確保

地質(地盤)調査で最も需要があるのは、住宅やマンション、ビルなどの建物を建築するために行われる地盤調査になります。建築基準法により、建物を建てる土地の地盤強度や沈下に抵抗する力を調査することが義務付けられているためです。

つまり、私たちが生活している住居や働いているビルの安全性を確保するためにも地質(地盤)調査は大きな役割を果たしていると言えます。

ちなみに、地盤の強度を調べる際に利用するのは、ボーリング調査やスウェーデン式サウンディング試験(SWS)です。

これらの調査で得た地盤の強度などのデータから、大地震が起きた際に建物の安全性が確保できるのかを把握することができます。

日本における地質(地盤)調査の必要性と重要性

日本は位置や気候などの条件から「台風・豪雪・豪雨・洪水・地震・津波・火山噴火」などのさまざまな災害が発生しやすい世界有数の災害大国です。

実際、内閣府の防災情報ページに記載されている「災害を受けやすい日本の国土」でも、世界全体に占める日本の災害発生割合は非常に高いことがわかります。

出典:1災害を受けやすい日本の国土:防災情報のページ-内閣府

このことからも、自然災害から人々の生活を守るために大きな役割を果たしている地質(地盤)調査の重要性は言うまでもありません。

大規模地震が定期的に起きている

地震は災害の多い日本の中でも、最も注目すべき自然災害です。実際、直近15年間でも「2011年の東日本大震災・2016年の熊本地震・2018年の北海道地震」など、大規模地震が発生し大きな被害を起こしています。

中でも特に甚大な被害を被ったのが、2011年の東日本大震災です。地震が津波を引き起こし、住居が流されるなど大きな被害が出てしまいました。

今後も日本は「首都圏直下型地震や東海・南海地震」などの大規模地震が発生すると予測されており、過去の大地震のように、多くの死傷者を出し、ビルや家屋、液状化現象による建物の倒壊などの被害が出る危険性が高いです。

このような事態に対処するためには、綿密な地質調査を行い、地震に強い建物を建築することが重要になります。

台風や大雨による被害が増えている

日本は地震だけでなく毎年台風や大雨による被害も深刻です。代表的なものだけでも、以下のように多くの災害が起きています。

●2018年7月の西日本豪雨
●2019年の台風19号
●2020年の台風10号
●2021年の熱海市伊豆山土石流災害
●2022年の台風14号

上記の災害では、強力な台風や激しい豪雨による大規模な洪水や土砂災害が発生しました。特に2021年の熱海市伊豆山土石流災害は、盛土が崩壊したことで被害が甚大化したため、国が全国の盛土がある地域の地質(地盤)調査を行うように指示しています。

このような気象現象への災害を最小限に抑えるためにも、地質(地盤)調査を基に作成されたハザードマップで危険性を把握し、災害が起きる前に避難するなどの対策が不可欠です。

地質(地盤)調査は将来性があり求人が減らない職種

前述したように、地質(地盤)調査はハザードマップの作成・更新、住居やインフラ建造物の倒壊の危険性を把握するため重要な役割を果たしている調査です。そのため、自然災害が多いうえにインフラ建造物の老朽化が進んでいる日本では、今後も高い需要が期待できます。

また、住居を建てる際には必ず実施しなければならない調査でもあるため、需要がなくなることはありません。

したがって、地質(地盤)調査の仕事は将来性があり求人が減らない職種と言えます。

まとめ

地質(地盤)調査は、ハザードマップの作成やインフラ建造物の安全性の確保など自然災害から人々の生活を守るために大きな役割を果たしています。

したがって、今後も需要が増えていくことが期待でき、求人が減らない将来性のある職種と言えるでしょう。

未経験でも仕事に就くことができるので、災害対策や社会貢献に興味がある方は、地質(地盤)調査の仕事に就職や転職することを検討してみてください。